『 ラオスからの手紙~爆弾撤去体験から感じたこと~ 』

礒村 安倫

岡田 さえ

NPO法人ヒューマンラブ 理事

【 プロフィール  】
16歳で社会に出て、学歴がなく、なかなか就職できず、
18歳から
トラックの運転手として事業を始める。26歳でオープンカフェをオープン。
同時にイベント会社も営む。

身近な人の死をきっかけに「青少年を育てる実行委員会」を設立。

また、青年会議所に所属し、香川県教育推進委員としての活動を続けな
がら平成28年6月にNPO法人ヒューマンラブを設立し、現在に至る。
シングルマザーとして全国を飛び回る姿が多くの女性に勇気を与えている。

レポート

宇多津町に住んでいて、国分寺町で事業をしています。
現在42歳で元々横道に反れて16歳で社会に出て、当時は学歴社会で、就職もありませんでした。兄がトラックの運送業をやっていたので私も18歳で車の免許を取り、
2トン、4トン、8トン、11トンとだんだん大きなトラックに乗り、長距離にも出たりして24歳まではトラックの運転手をずっとやっていました。

このまま一生トラックの運転手はできないなと思い、食の勉強をして、簡単なノリでお金を借りて喫茶店をやりました。

全く知識も無くやっているから、自転車操業で、稼いで返すの繰り返しでした。
子供が1歳半の時に主人が無くなりまして母子家庭が始まるんですが、子供をおんぶして居酒屋をしたり、カラオケスナックをしたり、なんとか一生懸命生活していた。

そのなかでたくさんの人に助けられながら生きてきました。
本当に一人では生きていけないんだなと実感しましたし、やっと親の有り難さというのも解りました。そんな中で自分が生きていく上で何か残していけたらいいなと思い、「青少年実行委員会」というものを自分で作ったり、子供たちに大切なことを伝えたいと思ってずっと活動してきた延長上に今のラオス訪問が出てきました。

 

いままでは、個々にみんなでいろんな場所を借りて活動をやっていたんですが、一本化した方が活動が解り易いので、去年NPO法人ヒューマンラブという団体を立ち上げました。

 

主な活動は、国分寺に‛基地’という場所を設けまして、みんなの基地に、と開放。人・健康・地域というテーマで、一人一人が地域を活性化させていく力を持とうという思いでやっています。今は、講演活動をしたり、美容の仕事をやっています。
そんな中でたまたまラオスに行ったんです。

そのきっかけは、去年の6月、私の先輩が国際支援でラオスに行かれていた。
その方から写真が届いた。ラオスの女性がキラキラ輝いて働いている写真。
その写真を見て、自分の目で見たいと思い、簡単に現地(ラオス)に行く。

 

写真で見た輝いていたラオスの女性たちは、実はクラスター爆弾を撤去している人達だった。私の先輩は、学校を建てようとラオスに行かれていたが、その前に、水場が無いとか、クラスター爆弾がそこら中に埋まっているとか、まず安全に暮らせることが先決ではないかと、クラスター爆弾撤去支援をやっています。

 

ラオスの国の紹介。

 

場所(中国の下、ミャンマー・タイ・カンボジア・ベトナムに囲まれた国。周りに海はない。人口(約690万人)、首都ビエンチャン。宗教は仏教(真摯な仏教徒)。

日本(関空)からベトナム経由で首都ビエンチャンまで約8時間で行けます。・・・

 

【映像にてラオスの現地を紹介・・・町並み、爆弾が爆発して被害を受けた方々、クラスター爆弾の処理シーン・・・】、悪魔の爆弾:クラスター爆弾を説明。

ラオスには戦時中2億6千万発もの爆弾を投下された。
(世界最悪)ラオスは元々中立国で戦争に関わっていなかったが、アメリカがベトナム戦争の時に周辺国にまで爆弾を投下していった。この国の意思と関係なく巻き込まれた。

ラオスには現在も3000万~8000万発の不発弾があると言われている。
毎年50~100人の方が死傷しています。

ほぼ、子供です。不発弾の調査・撤去に600億円かかると言われています。
日本の国としてはやっていませんが、私たち日本人のボランティアがやっているので日本の国旗も掲げてくれていました。すごくうれしかったです。

私も現地に行くまでは他人事でした。現地への視察は、自己責任です。
私が行ったのも何かに導かれているなと思うんです。
現地に行って自分が気づいた事をお伝えする使命があるなと思って行っています。

現在、「クラスター爆弾撤去チームサーティワン」と命名して、現地の女性11人を雇用して毎日活動をしています。

20~60歳くらいまで、身内に不発弾被害を受けた人がほとんどです。
私たちが行くと大変喜んでくれます。(当然、雇用関係もあるので歓迎してくれます)。私たちのチーム同様、いろんな国の方からの支援があり現在11くらい支援チームがあります。

・・・【映像にて爆弾処理の紹介:金属探知機で爆弾の調査、爆破処理作業の映像を紹介、被害に遭われた方々の紹介】

現地チームの支援の費用はどのくらいお金がかかるのか。
だいたい年間1000万円くらい。人件費、トラック、燃料、爆破のための火薬代。
この支援を今後も継続していきます。水飲み場を作る支援もしています。

 

現地に行った時に、爆弾の被害に遭った方々のお家を回っています。
現地の方々が作る布を買って帰り、ポーチやバックにして販売し支援しています。

来月、また行って来ます。講演でお話ししていると、有り難いことに毎回2名くらいの方が一緒に行きたいと言ってくれます。

そして、スタディツアーとして一緒に行っています。
ストール1本7000円くらい。その1本で25世帯が1カ月暮らせる。

食事もすごいです。本当に命を戴いている感じです。
塩も産業です、岩塩が出るまで掘っています。生きることが一生懸命で笑顔が素敵です。変な欲が無いから、治安もいいです。

 

日本で全く気付かないことが、向こうに行くと気づくんです。なので、すごい良い経験だと思います。【世界を変える法則に気づく。自己基盤をしっかり持って、身近な人を幸せにすると決める。】 

 

【会長談】

身近な人を幸せにすると決め、その人が喜ぶことを毎日やっていたら絶対世界は変わる!人は苦しみを希望に変える力を持っている。新しい出会いは奇跡だと思います。新たな出会いで化学反応が起きて違う出会い、違うものが出来上がる。・・・全く、倫理ですね。素晴らしいご講話、ありがとうございました。    

 

★モーニングセミナー参加者: 39社、40名でした。